白岩焼 海鼠釉お歯黒壺
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江戸時代後期に焼かれた白岩焼の壺。胴継ぎの境目を突出させた特徴的な器体に、鉄釉と海鼠釉を重ね掛けする。上半分にのみ施した海鼠釉が一部、突部を超えて流下しており、景色となっている。
白岩焼は明和八年(1771)に白岩村(現秋田県角館町白岩)に開窯。大堀相馬から移ってきたという松本運七によって創始されたが、彼は程なくして去り、その弟子が窯業を軌道に乗せた。海鼠釉を駆使した独創的な作風は、厳しい秋田の風土を反映したような力感に溢れており、後続の寺内焼、楢岡焼に多大な影響を与えたとされる。本作はお歯黒壺として焼かれたもので、風炉釜に着想を得たようなユニークな器形と、幽玄な海鼠釉の発色が魅力となっている。
口縁に一箇所、ホツが見られる。その他、窯傷以外に目立った瑕疵は無く、状態は極めて良好。
W11cm×H8cm
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