陳朝 鉄絵魚文皿
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大越国の陳朝期に焼かれた鉄絵皿。化粧掛けした素地に魚文を描き、周囲に三条の輪線を廻らす。貫入に覆われた味わい深い釉膚を呈し、口縁は伏焼のため無釉となっている。魚文はまず陳朝期に鉄絵として出現し、後の黎朝期にも青花で描かれた。
この手はタイ北部、ミャンマー国境にほど近いターク県の古墓跡からも発見されており、魚文が多用された同時代のスコータイ・サワンカローク陶との関連性を窺わせる。今にも跳ね上がりそうな躍動感溢れる描写が好ましい、豊穣の紅河に支えられたベトナム初期輸出陶磁の優品。
「南海の古陶磁(創樹社美術出版)」に同手所載。窯傷以外に目立った瑕疵は無く、状態良好。
W20.5cm×H3cm
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