後黎朝 無地安南茶碗
¥55,000(税込)
大越国(現ベトナム北部)の後黎朝期に焼かれた茶碗。高さのある高台からふくらみをもって立ち上がり、口縁はわずかに端反りする。白化粧を施した素地に透明釉を掛け、高台内には鉄錆を引く。見込みには輪線と文字を染付で表し、蛇の目釉剥ぎを残す。全体、あるいは外側が無文のこの手の碗を「無地安南」と称し、絞手や紅安南と並び、茶の湯で珍重された。艶やかな白釉に青花の気韻がほのかに漂う、静謐の趣を湛えた一碗。
高台にごく小さなホツが一点見られる。口縁にニュウのように見える箇所があるが、裏には殆ど通っていない。その他、短いニュウが貫入に紛れている可能性はあるが、状態は総じて良好。
W13.2cm×H7.8cm
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