李氏朝鮮時代初期に焼かれた黒高麗の徳利。腰の張り出した嫋やかなフォルムを成し、黒釉が高台の際まで掛かる。口縁は内に折り返した玉縁とし、高台内には微量の敷砂が付着する。黒高麗の施釉方法の一つである黒釉の二度掛けがされており、その層が腰部周辺に確認できる。上がり、寸法共に申し分ない、独酌に打って付けの一品。

容量は約300ml程度。元は発掘だがカセは殆どなく、小傷が幾つか見られる程度。火の当たり具合により、高台周辺がややマットな質感を呈している。保存箱付き。