明朝 漳州窯 餅花手柿釉花鳥文皿
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明朝末期に福建省の漳州窯で焼かれた柿釉の皿。絞り出した白釉で絵付けを表す「餅花手」と呼ばれる作例で、高台には同窯の特徴である粗い敷砂が付着している。胎土の影響を防ぐために施された白い地釉が部分的に滲み出し、まだら模様の特異な景色を作っている。
漳州窯は、明〜清朝期に福建漳州地区に広く分布していた窯の総称。東南アジアや日本への輸出陶磁を多く焼き、「呉須手」や「呉須赤絵」、「素三彩(交趾焼)」といった茶の湯で珍重される器を生み出したことでも知られる。本作は餅花手の図案としては珍しく、花鳥風月が描かれた一品。漳州窯は輸出先ごとに絵付けや作風を巧みに変えており、茶人の嗜好を意識した風情溢れる作行きとなっている。
背面に一部スクラッチが見られる以外に目立った瑕疵は無く、状態は極めて良好。「南京平皿」と書かれた古箱に収まる。
W16.5cm×H3cm
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