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金朝 冮官屯窯 天目釉水注

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金朝期に焼かれた天目釉の水注。現在の遼寧省遼陽市文聖区冮官村にかつて存在した窯の産で、満州鉄道の線路敷設工事の際に出土したと伝え聞く。朝鮮北部窯に通じる砂利混じりの胎土が用いられ、真っ直ぐに伸びる首と小さな注口を有する。

冮官屯窯では遼・金・元の時代にまたがり、磁州窯や定窯といった中原地方の作風に倣った様々な器物が焼かれた。これは遼や金が南に進軍した際、政策として陶工を徴発していたことに起因すると考えられており、本作も河南天目に類する作風となっている。諸民族が攻防を繰り返した、同地の文化触変が垣間見える一作。

発掘品のため口辺に削げがあり、取手が欠失しているが、釉膚は良好な艶を保っている。入植者が引き揚げの際に持参したもので、蓋裏に由来が記されている。

W7cm×H10cm
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