李氏朝鮮 会寧 白磁茶碗
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李氏朝鮮時代中期に咸鏡北道会寧郡で焼かれた茶碗。高さのある高台から鋭く立ち上がり、口縁は端反りする。見込みに二本の圏線を設け、高台脇には箆跡を残す。
会寧は海鼠釉の作例がよく知られるが、戦前に採集された陶片の中には粗質白磁や黒釉なども含まれる。本作は長石を用いて白磁を志向したもので、分院(官窯)に倣った金属器的な造形が魅力。茶味溢れる深い見込みは井戸などの高麗茶碗にも通じ、半島を貫く美意識の一端を窺わせる作行きとなっている。
深い艶を帯びた発掘伝世品。口縁に一箇所銀繕いがあり、そこからニュウが一本伸びている。「井戸茶碗」と書かれた古箱に収まる。
W16.5cm×D17.4cm×H9cm
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