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唐 邛窯 双耳盃

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唐〜五代に邛窯で焼かれた双耳盃。小ぶりながらも抑揚のある愛らしいフォルムを成し、高台は糸切りとする。化粧土を腰部まで施し、上から透明釉を掛ける。祭器、または明器として焼かれたものと思われ、見込みは無釉となっている。

邛窯は四川省成都市にかつて存在した窯。南朝から宋までおよそ8世紀に亘って稼働し、生活に密着した雑器から質の高い三彩陶まで多種多様なものが焼かれた。その作風は湖南の長沙窯に影響を与えているほか、後のビルマ陶磁に類似する点も多々あり、周辺地域に及ぼした影響は大きかったものと推測される。

長らく土中にあったため、透明釉がカセている。細かなホツが見られるものの状態は概ね良好。

W8.5cm×D5.8cm×H6.5cm
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