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唐 長沙窯 青磁褐緑彩水注

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唐代に長沙窯で焼かれた水注。ラッパ状の口縁に面取りした注口、三紐状の取手を有す。生き生きと描かれた芭蕉文は異国情緒に溢れ、多種多様な長沙窯の文様の中でもひときわ精彩を放つ。

現在の湖南省長沙市望城県に所在した長沙窯は、唐の憲宗元和年間(806〜820年)に開窯。前身である岳州窯の流れを汲む単色釉から青磁釉下彩へと発展し、140年ほど盛行した。水運に恵まれた立地条件から、多くの製品が国外に積み出されており、特にイラン周辺からの出土が目立つ。揚州の墳墓からはアラビア文字が描かれた扁壺も見つかっており、西アジアとの交流を背景とした特殊な成り立ちの窯であることが分かる。

部分的なカセと軽微な釉薬の剥離、土汚れが見られる。注口などに小さな共色直しがあり、取手の上下が継がれているが、長沙窯の水注としては比較的良好な状態。保存箱付き。

W11.7cm×D13.5cm×H23.5cm
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