ベトナム 南蛮粽 14〜16世紀
SOLD OUTベトナムで焼かれたであろう焼締め壺。用途については諸説あるが、高台付近が手で握りしめられる程に窄んでいることから貯蔵用だったとは考えにくく、接近戦で使用する手榴弾だった可能性が高い。
この手の小壺はベトナム産のものだけでなく、様々な土質、形状のものが東南アジアやその周辺海域で見つかっている。長崎県鷹島の沖合から揚がった蒙古来襲の遺物の中にも同型のものが含まれていることから、もとは元王朝下で発明され、その技術が東南アジアに伝わったと推測される。
桃山〜江戸初期の日本では、この形状の壺のことを南蛮粽と呼び表し茶人が珍重していた。もし南蛮粽が本当に手榴弾なのだとすれば、その凡そ三百年後の第二次世界大戦末期、日本が金属資源の不足から陶製手榴弾の製造に至ったことは皮肉と言えよう。
海揚がり品であるため貝の付着があるが、特筆すべき瑕疵はない。
W12cm×H19cm
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