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クメール朝 黒褐釉鳥型取手付水注

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現タイ東北部に位置するブリラム窯出土の水注。猛禽類の尾羽を取手に、嘴を注口に見立てた器形はおそらく聖水器として用いられたもので、シヴァ神のリンガに水をかけるために作られた容器だと思われる。

動物型の多いクメール陶器の中でも象や牛に次いで多く見られるのが、猛禽類を意匠化したものである。この水注はヒンドゥー教の神鳥ガルダをモチーフとしており、水入の周りを放射線が巡り、嘴から尾羽を円周状に結ぶ羽はヴェーダを基底としたインド哲学やその後の仏教にも通ずる円環的な世界観を指し示す。

不死の聖水アムリタを神々から奪い去った神鳥ガルダ。この水注を用いて水を注ぐことは、現実を寓話に仮構する所作であった。アンコール王朝の神話的日常の一齣が脳裏に浮かぶようである。

全体にカセてはいるが、欠けや目立った瑕疵はなく状態良好。

W17cm×H10cm
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