元朝 磁州窯系 白地黒花皿
¥55,000(税込)
元朝期に磁州窯系の窯で焼かれた皿。僅かに深さのある器体を成し、非常に手慣れた筆致で「春」の字を見込み中央に書き、縁に輪線を廻らす。
白地黒花の意匠は金朝期に河北地方で出現。今でこそ慣れ親しまれた鉄絵だが、当時としては書画の描写法を陶磁器に適用するという画期的な試みだった。元朝期にはその技法が各地に伝播し、現在「磁州窯系」と呼ばれている一大様式を形成。本作の絵付けはそうした成り立ちを再認識させる力感溢れる運筆が魅力で、内外に広がる染みも味わいを添えている。江戸期の瀬戸焼を始めとする、日本の生活雑器の祖型としても見過ごすことの出来ない一作。
口縁に釉の剥離とホツが幾つか見られる。ニュウのように見える線は殆ど裏に通っていない。傷はいずれも使用によるものと思われ、カセは見受けられず、艷のある釉膚を保っている。
W19.4cm×H4.5cm
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