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能野焼 仏花器

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江戸時代後半に種子島で焼かれた能野焼の仏花器。しなやかな弧を描く尊式の器形を成し、内外に自然釉が掛かる。苗代川からの技術伝播が指摘される同地では、薩摩焼の仏花器に酷似したものも焼かれたが、本作は現地化された独特のフォルムを呈し、仏僧のような肩部の装飾には霊性さえ感じさせる。

種子島では古来から仏教の信仰が厚く、元々は律宗を、15世紀半ばからは法華宗本門流を信仰していたが、明治2年の廃仏毀釈で全ての寺院が破壊された。本作は能野らしい重厚な作行きに朽ちた風情が加味され、異貌を呈している。

耳の突起の一つに小ホツが見られる。全体的に風化しているが、水漏れは無い。

W9.5cm×H14cm
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