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清朝 宜興窯 緑釉陽刻蓋付壺

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清朝期に宜興窯で焼かれた蓋付壺。胴の張った豊満な器体に、陽刻で菊花を表し、失透性の銅緑釉を高台脇まで施す。この手は、オランダ東インド会社がタイから台湾原住民(魯凱族・排湾族)に向けて供給していたココナッツオイルの容器として採用されており、台湾では荷蘭甕と呼ばれている。

東インド会社はココナッツオイルを原住民の鹿革と交換した後、長崎で鹿革を販売し、利益を上げたとされる。原住民は、中のオイルを消費した後、空になった壺を大切に保管し、結納品に使用するなどした。本作は長崎の旧家に伝世していたもので、本来なら台湾で積み下ろされるはずが、何らかの理由で長崎まで運ばれたと推測される。

口辺にニュウが一本と高台にホツが幾つか見られるが概ね状態良好。共蓋に古い金直しがあり、舶来物の茶道具として珍重された様子が窺える。共蓋とは別に塗蓋(漆に数箇所剥がれあり)も付属する。

W17cm×H13cm
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